代車 トヨタ プリウス

2006/04/14

アイシスで、先日から気になり始めた助手席側のスライドドア付近からの異音でクレーム修理の際、代車が、なんと初代プリウスでした。自動車好きの私にとって買う気は全くありませんが、あの有名なトヨタのハイブリットシステム車は発売当時からとても興味深く、気になる存在でした。
今回、思いがけない試乗?となりました。

試乗車..ではなく代車は、ナビ付きで約8万キロ走行暦。ホイールのデザインから後期型のプリウスと思われます。
早速キーを回しエンジン始動。振動は全く無くスムーズです。確か以前読んだ雑誌の記事では、モーターで走り出してからエンジンが始動する為、キーを回しただけではエンジンは始動しないと書いてあったと思いましたが、意外と普通にかかりました。(最初のキーを回した時だけエンジンかかるようです。)
そして、しゅっぱーつ!
全く普通です。クリープも普通にあります。加速の感じも一般CVT車と全く変わりません。
巡航走行時ももちろん普通です。
今度は、スロットルから足を離して減速開始。エンジンブレーキがやや強めに効きます。それ以外いたって普通です。減速時は回生ブレーキでバッテリーを充電しているはずです。
そして停車。・・・・シーン〜・・・・エンジンが停止しています。オーっ、これがハイブリットか〜!停止直前にエンジン停止したようです。
今度はエンジンが停止したまま再び発進してみます。・・・静かにモーターの音がして加速開始。電気自動車だ〜。加速中にいつのまにかエンジンが始動し、また普通に走ってます。
停止時と、低速時にエンジンが停止する事以外は、一般車と同じ感じです。
細かい所言えば、電動パワステ?の感覚がなんとなく不自然な点と、ブレーキのタッチが今ひとつです。ブレーキのタッチの悪さは、減速時のエンジン停止や、回生ブレーキの関係かも知れません。
そー言えば発売当時、モーターと、エンジンとタイヤ、バッテリーの絵があって、その相関図みたいなモニター画面が良くメディアで紹介されていたのを思い出しました。ナビの操作からその相関図(エネルギーモニター)を表示させてみました。
そして今度は、それを見ながら運転してみます。
停止時は、当然この表示。  
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エンジン停止で車内は、シーンとしています。

標準加速で発進してみます。まずモーターのみで加速開始。   
A
無音状態から、静かなモーター音で発進。妙な感じです。電気自動車状態です。

標準加速時では、約15km/hでエンジン始動。   巡航状態まで
B
エンジン始動時は、セルの音や振動は全くありません。相関図の表示の変化でしか始動したかは分かりません。動力バッテリーとエンジンでオルタネータを回し発電した電力でモーター駆動+エンジンでの力強い加速となります。

50km/hほどで巡航状態にさせると、モーターが休止し充電に入るようです。  
C
表示では、動力用モーターで充電してるように見えますが、確か雑誌の記事ではエンジンからの充電は動力用モーターとは別のオルタネータでやってたような記憶があります。
エンジンからモーターへの矢印は、エンジンでオルタネータを回して発電した電力をモーターに供給する意味と思われます。
でも、この状態は一説に、「エンジンの力で動力モーターを発電機として回し充電している」との文献もありました。 詳細不明。

巡航状態直前の弱い加速時。   
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エンジンでオルタネータを回して発電した電力を、モーターの動力用と充電用の2つに使用。

御存知、減速時にモーターを発電機にする回生ブレーキ状態  
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今回は、以上の6パターンしか確認できませんでしたが、ネットで調べると全部で8パターンが確認されているようです。スロットル開度、速度、加減速状態、バッテリー残量等を考慮して目まぐるしく切り替えています。本当に良く出来ています。

あと、過去30分間の燃費履歴や、発電量などを見れる画面もありました。

ゆっくり加速すると、約30km/hくらいでエンジン始動します。渋滞や、駐車場等では、モーターのみの走行で燃費向上を狙っているようです。モーターだけだと本当に妙な感じです。

停車時のエンジン停止時に試しにニュートラルでスロットルを吹かしてみました。すると・・
何の変化もありませんでした。でしょうね。

普通、普通と何度も言ってしまいましたが、この「普通」を実現させる為に相当な開発の苦労があったのではないかと思います。
全く気付かないようなエンジンの始動停止、8パターンのスムーズかつ最適な切り替え、バッテリーの軽量化や寿命問題、期待された燃費。そしてコスト。一説には、この初代プリウスは元々赤字の値段設定だったとか。発売自体が、エコトヨタのイメージアップの為の投資だったとの話を聞いた事があります。

肝心な燃費については全く検証出来ませんでした。   なにせ代車だったんで。

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